キャッチアップ「Qualcomm Snapdragon LTE Modem」
タブレットのスペックを調べていると、このところ、「Qualcomm Snapdragon LTE Modem」というような表示をよく見るようになりました。
これまで、わたしの認識では、Qualcomm Snapdragon は、CPU、GPU などプロセッサの SoC のブランドで、LTE などのモデム・チップのブランドは、Qualcomm Gobi 、みたいなところでした。
「Qualcomm Snapdragon LTE Modem」は、認識が漏れていました。
そこで、調べてみます。
『 米Qualcommが「Snapdragon」ブランドをLTEモデムに拡大、クラス分けも導入 』は、 マイナビニュース の 2015/02/19 の記事です。 Snapdragon を LTE モデムの名称にも使用すると発表されています。 また、モデムチップの性能に応じて5種類のクラス分けも発表しています。
『 Introducing Snapdragon LTE modems and modem classes 』が Qualcomm Snapdragon Blog での発表記事です。
https://www.qualcomm.com/products/snapdragon/4g-lte-connectivity/comparison によると、Snapdragon 810 では 「 Snapdragon 810 processor with X10 LTE 」、 Snapdragon 620 では「 Snapdragon 620 processor with X8 LTE 」というようなクラスに分けられます。
Snapdragon X10 LTE modem は LTE Category 9 ( DL : 450Mbps, UL : 50Mbps ) に対応し 、 Snapdragon X8 LTE modem は LTE Category 7 ( DL : 300Mbps, UL : 100Mbps ) に対応します。
では、LTE Category 6 ( DL : 300Mbps, UL : 50Mbps ) に対応するのは Snapdragon X7 LTE modem 、 LTE Category 4 ( DL : 150Mbps, UL : 50Mbps ) に対応するのは Snapdragon X5 LTE modem 、という具合になります。
今年 2015年に登場する Qualcomm Gobi MDM9x40/9×45 モデムは、Snapdragon X12 LTE modem となります。Snapdragon X12 LTE modem は LTE Category 10 ( DL : 450Mbps, UL : 100Mbps ) に対応します。
ちなみに、今年 2015年には LTE Category 11 ( DL : 600Mbps, UL : 100Mbps ) のデモや仕様策定が行われていますので、上位にクラスが増えるのかもしれません。
Qualcomm Gobi モデムチップは、他社 SoC との組み合わせでも使用されていますので、今後の表示が気になりますし、どのように表示しようか、参考にしようと思います。
そして、Qualcomm Snapdragon SoC は、モデムも含めて統合されたチップとして紹介されるのが定着していると感じますので、この名称は受け入れられやすいと思います。ただ、しばらくは、クラス名と LTE カテゴリを付け加えてみたほうが良さそうです。